今まではゴールドカードで警察署で更新をしてたのだが、残念ながら今回は「違反運転者講習」を受けねばならず、免許センターにて更新。

広大な敷地内に建つ神殿のような建物。
さて、免許更新で思い浮かぶことの一つとしてあるのが、「交通安全協会」による
任意という名の
詐欺まがいの協会費半強制徴収。
よくあるパターンとしては、窓口で更新手数料と協会費を合算して(任意ということを一切告げず)当たり前のように請求してくるタイプ。
「手数料4250円と協会費用900円合わせまして(←やや早口)、
5150円の支払いお願いします」
「えっ?交通安全協会費は払わなくてはいけないのですか?」
「皆さまにお支払いをお願いしております OR 皆さまお支払いいただいてます」
(支払わなくてはならないのかどうか?任意か強制なのか?という質問には直接答えずに、あたかも義務であるかのように錯覚させる手口)
こういうやりとりが一番多いでしょうね。
公的機関でこういう行為が長年まかり通ってる現実に、ここは一般市民にワイロを要求するような東南アジアなど一部の発展途上国(やや偏見含む)かと錯覚をいだかせてくれる。
警察署での更新と違い、免許センターは大勢の申請者が集まります。完全な流れ作業のような手続きのどさくさにまぎれて(集団心理を利用して)徴収される危険性大です。「絶対に払わん」という決意と共に更新に臨みます。
★更新手続きの手順を紹介しときます。
☆13時に案内ハガキと免許証を持って最初の窓口に並びます(大行列)。
☆確認後、印紙添付用紙を渡され、交通安全協会窓口(印紙販売を委託されている。自販機でいい気もするが)で印紙購入。
「手数料は4250円ですが、交通安全協会費として900円のご協力をお願いできませんでしょうか?」
あれっ!普通じゃん。至極まともな言い方。詐欺まがいとか半強制とかの気配なし。
これだったら、気持ち良く払うこともできるよな、と思いつつ
「いえ、払いません」と。
「そうですか、協会費は地域貢献の意味合いもありますので今後ぜひ検討願います」
これも普通(地域貢献の真偽は別として)。「次回も払いません」と言うつもりでしたが、まともな人だったので「考えときます」と答えときました。
☆渡された用紙に「氏名」「電話番号」「ICチップの暗証番号4ケタを2つ」記入し、間違えて更新申請窓口へ。
「視力検査がまだのようですので、あちらで検査を受けてからまたお越しください」
ぼくが間違えたのだが、この対応もまともでした。免許センター勤務職員は尊大で横柄な対応しかできないのかと思ってたのだが。
☆視力検査を受け、もう一度更新申請窓口へ。
免許証に穴が開けられます。
☆写真撮影をして手続き終了。

★14時20分から会場にて2時間の違反運転者講習。
教本は教室内の机に置いてあるのを一部ずつ取ります。
内訳は、50分講習→10分休憩→50分講習(ビデオ視聴30分程度含む)→会場にて免許引き渡し、で終了。
この講習の講師がクセ者でして、ユーモアのつもりか知らんが、飲酒運転の項目でお酒は2合以上飲むと6時間以上たってもアルコールが残るというくだりで「昔から、お酒は2合まで、嫁さんは2号までと言われてますが、、」というネタ。
古っ!面白くもないし、品もない。おやじギャグってそれを言う人によって、若い人にも「面白い」と思ってもらえる場合と「苦笑いされて嫌われる」場合に分れますが、この人は後者でしょう。
あと、事業仕訳の蓮舫議員に対しても言及してました。「事業仕訳人が交通安全協会発行の教本を「誰も読まないベストセラー」と言ってましたが、会場を見渡すと結構みんな読んでる。この光景を事業仕訳の蓮舫議員に見てもらいたいですね」と。
事業仕訳の目的って、無駄をなくすことであり、要は免許関係の教本発行を独占している交通安全協会の随意契約などの問題提起。人が読んでも読まなくてもとにかく発行して予算をとる。読みやすい内容より、教本の種類を増やしてお金をかけることを重視する。税金を使い民間だと例えば5000万円で出来ることを2億円くらいかけてするというようなことが仕訳の趣旨だったはずです。
さすが交通安全協会関係者、論点のすり替えがお得意の人種です(まあ、民主党のやり方もパフォーマンス重視でしたから批判されてもしょうがないんですが、効果はあったと信じたい)。こんな低レベルの話を聞かなければならないのも、違反をしたことへの罰なのかと思いつつ受講してました。
でも教本に載ってた飲酒運転事故で肉親を奪われた人の手記には涙が浮かびました。違反や事故をしないように交通ルールや注意点は真面目に聞きました。
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◎最後に交通安全協会費の寄付に対してもう一度。
協会費は任意です。払っても払わなくてもかまいません。払いたくない場合は拒否してもいいんです。
○拒否する方法として、
まず合算して請求されることがあるので(免許センターでも各警察署でも同じ)、更新申請手数料と講習手数料の合計金額は記憶しときましょう。
封筒にその分のお金だけ入れて窓口に行くという方法もあります。
○断る言葉として
「手数料だけでお願いします」
「協会費は任意ですから払わないです」
「今回はやめときます」
「お金がないです」
とにかく「払いません」と言い続ける。
などなど、シンプルでいいと思います。
寄付に関しては、東京や大阪などでは窓口が別になってて、請求されること自体ないという所もあるようで、声が上がりにくい田舎ほど強引な手口のようです。
岡山県の免許センターでも以前は、写真撮影後に係が待ち構えいて、何の説明もなく「こちらに並んで協会費をお支払いください!」と強く促し、列から外れようとすると「あっ!こちらです。こちらに並んでください。順番に並んでお支払い下さい!」ということをやってました(事実です)。
今回はそのような光景はなかったですが、ひょっとしたら新規免許発行者に対してはあるのかも。何も知らない若者をカモにしてるかも。カモにされても同情できないようなふるまいの若者も中にはいますが。
印紙購入時の更新窓口でも請求の仕方はまともになってましたが、これも担当者によって違うのかも。用心が必要です。
ただ、そう大した額でもないのに、払う払わないでアレコレ言うのはわずらわしいという考えもあるでしょう。人の役に立ってる
はずだしと。
でも、活動内容が良く分らないし、そのことを周知させようという努力も見られない。交通安全の啓発運動は警察でも出来ることだと思うし、交通遺児の助成金などは政府が取り組むべき面も感じられる。
会員になればもらえる誰も使わない免許ケースもいまだに変えようとしない。
結局、これらのことが改善されていくことは現状だと難しいと思うのです。もし改善されるとしたら協会費が集まらなくなり運営に支障が出てきた時。
まあ、その時は警察と協力して「偽造防止や個人情報保護の名目で導入された新たな収入源」
ICチップのシステム強化のためとか言ってさらなる費用を徴収したりとか、いろんなアイデアを出してお金を集めることに全力で取り組むことでしょう。あっ、結局、改善されるべきことは良くならないのか。
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◎おまけQ&A
●協会費を払わないとどうなるかという噂があるけど。
○更新案内ハガキが来なくなる。
嘘です。前回払ってないですが、きちんと届きました。この噂は協会にとっては好都合なのであいまいなままにしたいのでしょう。委託料をもらって発行業務を行っているにも関わらず、この件に関しては噂を払しょくさせるきちんとした言及をさけてるように思えます。
○窓口の対応が無愛想になる。
じゃあ、払えば愛想良くなるのかと。こういう人は元々無愛想ですから、払ったからといって態度悪いのは変わりません。
○ボールペンを貸してくれない。
ホンマか(笑)。あり得なくもないですが。念のため、筆記用具持参しましょう。
●こういうやり方をする協会の人間には憐れみさえ感じるのだが。
訳も分らず金を払ってしまう人間に対してむこうもそう思ってるかも。
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えらい長文になってしまった。
交通安全協会のこういった批判は、地域によっては大分マシになってきてるとはいえ、結局その長年の徴収の仕方にあると思います。「あおり商法」や「オレオレ詐欺(振り込め詐欺)」を行う犯罪者心理と同じじゃないのかと。それが警察関係者のすることかと。誤解を与えたかもしれないが厳密には法律に違反してないからいいのかと。寄付だったらもっと気持ち良く払わせろよと。
寄付やボランティアの精神は大事だと思います。協会費を支払った人は何かの役に立ってるんだろうと思えばいいですし、払わない人はまた別の形で世の中に貢献すればいいと思います。それぞれの意に任す、それこそが強制ではない任意という意味ですから。
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<追記2014>
「IC免許証300億円無駄?」運転免許証の偽造を見破れるとして、2007年から切り替えが進められている集積回路(IC)チップ付き免許証のデータ照合機能が活用されていない実態が、読売新聞の取材でわかった。システムを開発した警察庁が、企業側(銀行、携帯会社など)に活用の要請をしていなかったため。
ICチップは現在免許保有者(約8150万人)の9割に行き渡っている。発行手数料は450円(12年4月以降400円)。これまでに国民の6割が約300億円以上を負担した計算。総額は今後も膨らむ。
~2014年元旦 読売新聞朝刊より適宜抜粋~