2ヶ国語放送などの基本的な仕組みを簡単にまとめてみた洋画や海外ドラマをよく見る人にとって、2ヶ国語放送は多少なりとも気になる存在。
2ヶ国語放送と言っても、「主+副音声」「二重音声」「二ヶ国語音声」「多重音声」「デュアルステレオ」などなど、いろんな呼び方があります。
この規格、DVDやブルーレイ、地デジ放送というさまざまなメディア媒体が増えたことにより、複雑になってきた印象があります。
よくあるのが、地デジの「2ヶ国語放送対応」海外ドラマを録画すると、再生時、番組によって外国語音声が選択出来たり出来なかったりすること。
その「?」を自分なりにまとめてみました。
まずは、アナログ時代はどうだったのでしょうか。
<地上波アナログ - VHSビデオ 時代>

音声は「左」と「右」の計2チャンネル。
再生時、「左」を選択すると日本語が聞こえ、「右」を選択すると英語が聞こえる。どっちもモノラル音声。
「左」「右」両方選択すると左から日本語、右から英語が同時に聞こえるといった状態になる。
では、デジタル時代
<地デジ - HDDレコーダー 時代>

音声トラックが一列から二列に(実際には複数列可)増えてます。
音声切替えは「音声1」を選択すると日本語が聞こえ、「音声2」を選択すると英語がきこえるようになります。どちらもステレオ音声(音源による)。
実際には『
音声1』「日本語・左」→「日本語・右」」→「日本語・左右」→『
音声2』「英語・左」→「英語・右」→「英語・左右」という順番にかわる(機種による)。
音声1と音声2の同時選択は出来ません。なのでアナログ時代のように左から日本語、右から英語が同時に聞こえるといった事には通常できません。
そして、HDDレコーダーでこの「音声1」「音声2」の切替えを行うためには、「DR」モードでの録画が必要です(機種によってはDRモード以外でも可能)。
なぜか?
「DR」モードは放送をそのまま録画するため「音声1」「音声2」も含まれて録画されるからです。なので再生時にその選択が出来る。
それ以外の圧縮したモードでは「音声2」は削られた状態で録画されます。なので再生時に選択が出来ないのです。
ただ、地デジ全部の放送がこういう形になってるわけではありません。
例えばBS-NHKで放送中の「刑事コロンボ」。音声はアナログ時代と同じく「左・日本語」「右・英語」の2チャンネルのみ。こういう形式だと録画モードがなんであろうと、言語の選択ができますし、日本語と英語の同時出力も可能です。
しかし「
新・刑事コロンボ」の場合、音声は地デジ時代のやり方で放送されてますので「DR」モードで録画しないと「音声2(英語)」の選択ができなくなります。そして例え「DR」モードで録画しても日本語と英語の同時出力というワザも当然出来ません(する必要性もあまりないが)。
この2ヶ国語音声の仕組み、実はDVDはまたちょこっと違ったりします。
それはまた後日。
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